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しいたけに導かれるように南山城村へ移住した山田さん

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山田一貴さん
地区名:田山地区
移住年:2013

原木しいたけの栽培が出来る場所を求めて南山城村に移住し、現在で5年目の山田さん。

今では原木しいたけのほか、さまざまなキノコを生産するとともに、一般の人向けに「原木しいたけ植菌&しいたけ狩り体験」も実施するなど、幅広く活躍されています。

私も山田さんの原木しいたけを食べ、あまりの美味しさと味の濃さに「こんなに美味しいしいたけ今まで食べたことがない!」と思わず声をあげてしまいました。

そんな山田さんに今回はインタビューさせていただきました。

投稿者:木村瑛美

しいたけ栽培の道に入ったきっかけは?

「もともと中学生時代から農業をやりたかったんです。だから大学を卒業したら農業に関係するところに就職しようと思って、最初は長野の青果市場に就職し、その後もっと生産者さんに近いところで働きたいと思い、東京で農業資材のスプリンクラーを売る会社に転職しました。そこで茨城県のしいたけ農家さんへ営業に行くようになってからもらったしいたけが、すごく美味しくて感動したんです。」

それをきっかけにしいたけ栽培に興味をもったという山田さん。

「僕は大学で微生物を学んでいますし、青果市場に勤めていたのでフォークリフトの扱いや力仕事も経験し、スプリンクラーも扱ったことがあり、温度湿度制御も自分で設計施工からやったことがあるので、しいたけなら自分の経験が活かせるなと思いました。それにしいたけなら農地もそんなにいらないのも魅力でした。」

大学と、就職した2つの会社で身につけた知識がすべてしいたけ栽培につながっていたという山田さん。「まるで、過去の経歴が全部しいたけのためにあったみたいな人生ですね」と言うと、「そうそう、集大成みたいにね」と笑いながら返事が返ってきました。

南山城村に移住を決めた訳は?

「茨城で研修中に東日本大震災があって、その影響から近隣で独立できなくなってしまったんです。そんなときにしいたけ菌メーカーの知り合いが、南山城村の後継者を探している生産者さんを紹介してくれたんです。それで連絡をとってみたら、今度は役場の移住担当の方を紹介してくれて、その方が家もハウスも探してくれたんです。一応他にも何箇所か当たっていたんですが、ここで条件が揃ったので決めました。」

実際、南山城村でしいたけを栽培してみてどうだったんでしょうか?

「南山城村はしいたけ栽培の環境がいいですね。温度差が栽培に適していて、良いしいたけができますよ。それから(植菌する)原木が近くにあって伐採できるっていうのは他の地域にはないところだと思います。なかなか自分で木を探して切るっていうのは難しいんですよ。山の持ち主もよくわかってくれていて、しいたけ栽培に使うってお願いしたら、結構切らせてくれます。」

地元の人とのつながり

「この村の魅力の一つは人だと思います。近所の方や直売所の方とかが、移住して来た時から何か困ったことがないか気にかけてくれていました。適度な距離感で見守ってくれて、気遣いがすごく助かっています。」

という山田さんが、地域に溶け込むために心がけていたことはあるんでしょうか。

「周りとの接し方や、どこに挨拶いったらいいか、など、最初に移住して来た時には地域の人で教えてくれる人を一人見つけて聞いたほうがいいです。それから地域行事や、消防団などには積極的に参加するようにしています。最初は会話の中に入るのが難しかったですが、活動を重ねていくうちに自然と会話できるようになって、友達みたいに近づいてきたかなと思います。」

そんな風にして徐々に地域に溶け込んでいったという山田さん。
ちなみに、移住者同士でのつながりはあったりするんでしょうか?

「役場の方を通じて、移住前から何度か先輩移住者さん等に会っていました。移住した最初のほうは結構頼りにしていましたね。移住の苦労を分かち合う人がいたというのは本当に良かったです。」

まずは移住者同士、そして徐々に地域とのつながりへとシフトしていったといいます。こんな風に、最初から移住者同士がつながる土壌があるというのも、知らない土地へ移る時には心強いですね。

移住希望者へのアドバイスは?

「農業に関して言うと、何も知らない状態で入ってくると大変ですよ。病気や怪我をすると収入が一時的になくなったりもしますし、収入が不安定になってくるので、そういう時のことも考えておいたほうがいいです。」

山田さんも、最初の頃は夏に茶農家さんのバイトや、塾講師、家庭教師などで、なんとか生活していたそうです。

「生活面でも収入の面でも困ったことがあったら、地元の人に頼ったら力になってくれますよ。例えば『仕事ありませんか』と聞いてみてもいいですし、一生懸命やっていたら周りが助けてくれます。」

全て自分でなんとかしなければ、とかたくなになるよりも、山田さんのように周りに上手に頼るということが、人同士のつながりが強い田舎で上手に暮らしていくコツなのでしょうね。

「原木しいたけを栽培するため」という明確な目的をもって村に移住してきた山田さん。現在は、栽培するきのこの種類を増やしたり、別の移住者と共同でパスタソースなどの加工品開発を手掛けたりするなど、さらなる経営の安定にむけて試行錯誤されているそうです。

そうやって目的に向けて堅実に取り組む姿勢を見てきたからこそ、地元の人たちも山田さんを自然と応援したくなるのかもしれません。

原木の世話をする山田さん。原木の調達にもさまざまな技術があるんだそう。

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ちょうど採り頃の原木しいたけ。手触りで確認しながら摘んでいくそうです。

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しいたけのパック詰めも山田さんがされています。

他の村人と共同開発した「原木椎茸薫るパスタソース」。

しいたけの植菌やしいたけ狩りの体験イベントも行っています。

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